特定非営利活動法人 臨床トンネル工学研究所

山口県知事認証番号 第197号

浪漫プロジェクト 第一弾「風」 審査結果報告

平成27年1月9日
幹事長 鈴木昌次

幹事長特別企画として「浪漫プロジェクト」を立ち上げました。第一弾は、トンネル貫通時に坑内に吹き込む風の名称を付けましょうというものです。この「風」の名称については、小松敏彦氏(前田建設工業㈱)の問いかけから始まりました。早々、関係者への聞き取り調査を行いましたが、認知された名称に行き着くことができませんでした。さらに、トンネル工事が題材とされた、もしくはトンネル工事が係った文学作品においても、「黒部の風(黒部の太陽)」、「硝煙は緩くトンネルを流れてきます(丹那トンネルの話)」、「本州から風が流れてきた(青函トンネル物語)」など、固有の名称を確認できませんでした(中村明彦氏(㈱テムロ)の調査による)。そこで、トンネル技術者の浪漫を湧き立てる名称を付けようというプロジェクトを企画したものです。会員各位から多くのご提案を頂き、中川理事長を委員長とする審査委員会で厳正に審議した結果、下記の名称を臨床トンネル工学研究所の認定名称とさせて頂きました。

結風(ゆうかぜ)
命名者 杉山泰基様 井森工業㈱

命名理由
トンネルは、山を越えて地域と地域、人と人を結ぶ構造物であると考え、貫通時初めて両面の施工業者、地域、人が結ばれたのを感じる風として「結風」と考えました。

また、惜しくも次点となりましたが、下記の名称に審査員特別賞をお送りしました。

初風(うぶかぜ)
命名者 宇田隆彦様 ㈱鴻池組

命名理由
命がけで貫通させたトンネルは、母親が命がけで産む‘わが子’をイメージします。貫通後に最初に吹く風であることから、産声(うぶごえ)から連想して‘初風(うぶかぜ)’としました。

今後、トンネル貫通時に坑内に吹き込む風の名称「結風」が臨床トンネル工学研究所認定名称のみならず、土木界から報道・文学等に渡り広くお使い頂けることを期待しております。